介護の一工夫
ケアコート日誌

アナログな工夫~人から人へ~

頭脳としてのAI、筋肉としてのロボット、神経としてのIOT。社会は刻々と変化しています。
介護分野においても、様々な視点から研究・開発が進み、製品として実用化されている物もありますね。 当施設でも・・・すでにパソコンが導入されています( ;∀;)

当施設のような特別養護老人ホームには、「居室担当」という仕組みがあります。
担当職員は、入居者様の居室の環境整備、入居者様のカンファレンスへの出席、月締めの総括の記録等を行います。

パソコンは、「ほのぼの」という介護ソフトを使用しており、各職種間で情報が共有されています。
この他に『生活状況記録』という記入用紙が入居者様ごとにあり、手書きで「食事量」や「水分量」、「排泄状況」等の項目を記録しています。

この『生活状況記録』の用紙を、担当入居者数分、毎月印刷・用意するのも居室担当の仕事。

月初めの曜日は、変わることがほとんどなので、職員は曜日の欄を一つ一つクリックして、曜日を直す必要がありました。もう、ずいぶん前のことですが、これが、それなりと言えば、それなりに時間のかかる作業でした。

もっと楽に、時短で行う方法はないか?
小さなことですが、できそうなことは、やってみたくなりました。
エクセルの知識もないまま、ネットで調べていくうち、少し理解していきました。
リネンの字があるので、セルの右下にマウスを合わせ、右ドラッグで連続データ、という方法は使えません。ネットを参考に、数式を埋め込んでみました。 すると、連続データとして扱えるようになり、クリック・文字打ちの数がかなり削減できました。
氏名・月の欄も、最初のページに入力すれば、連動して他ページも変わるようにできました。表面上は変わらないので、上司のOKを得て、時間のあるとき、他ユニットにも紹介。ただ、やはり知識が中途半端で、もっと便利にする方法はあるんだろうなあ、とも思っていました。
とにかく、時間のある時に伝えていくうち、パソコンスキルの高い職員に出会いました。
課題が、解決スキルのある人に届いた・・と言えば大げさかも知れませんが、数か月後、「生活状況記録用紙」は大きく変わっていました。

6月なら6月と、月の数字を入力するだけで、くるりと、すべての曜日がその月のものに変わるようになったのです。(くるり、と音はしませんが、一瞬で変わる感じです)
ちょうど、用紙の項目を変更する必要があり、版を新しくする際、手間のかかっていた上記の部分が改善されたのでした。

職員は個々に得意な分野やスキルがあり、一人では難しくても、課題を共有し、互いに補い合っていけたらいいと思います。理想論かもしれませんが、それが小さなところで達成できると、他のこともできるのではないか、という気もしてきます。
小さなことかも知れませんが、職員の余裕・ゆとりにつながることは、価値があると思うのです。

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