介護の一工夫
ケアコート日誌

白だしチャレンジ

ふとした会話の中から、入居者様の嗜好がわかったり、介護のヒントがもらえたり、というのはよくあることだと思います。
何がきっかけだったか、食事の話題の中で、
「和食がいいわねえ」
「私も、和食が好きね」
そんな声が多かったことを思い出しながら、秋ということで・・ユニットで、炊き込みご飯を作ってみました。

味付けは、シンプルに、白だしを使ってみました。
栗ご飯を作るために、白だしをボトルで1本購入したのですが・・余った分は、使う機会がなく、そのまま時が流れて、期限切れとなってしまうことも。
冷蔵庫の隅で、ひっそりと動かぬ、ボトルを見ながら。
もったいないな、と。できれば継続して、使いたいもの。期限内に使い切る、白だしチャレンジでもやってみようか・・そんなことをふと思って、翌月は、さつまいもご飯を作ってみました。
先月につづき、可能な入居者様がお米をといで下さいました。また、さつまいもを切るのも、皆さまと一緒に。
その中でお一人、これは私の先入観ですが、『普段の様子から、こうして集まるのはあまり好まないんじゃないか。手の振戦もあり、包丁を使うのは難しいんじゃないか。』と私が勝手に思い込んでいたYさん。事前に声をかけると、Yさんは「はい」とだけ返事をされて、リビングに来られました。
さつまいもを見て、「やるよ」と仰り、Yさんもさつまいもを切りはじめま した。 できる・・(慎重に見守りながら)。

関わりながら、出来上がってしまう色眼鏡のようなものがあって、それが外れる、思い込みだと気付かされるような瞬間は、とても新鮮で考えさせられる瞬間でもあります。
「こうゆうのがあるからね、私はここにいられるんだよ。」 作ったあと、ぽつりと言ったYさんの言葉は、なんだか身に染みるような、引き締まるような心地がしました。
白だしうんぬんではなく、継続したいな、とも思えました。
何事も、やってみなければわからないものですね。 気づきのきっかけとなった、白だしに感謝、でしょうか。
まだ、ボトルに残りがあるので、次は・・また、皆様にも聞いて、チャレンジしてみたいと思います。

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