介護の一工夫
ケアコート日誌

時間が巻き戻せるならば

気を抜いているようで、抜いていない。
抜いているように見えても、周りにも気を配っている。
仕事中は、そんな状態でいることが多いように思います。たとえば、一人二人の方と、自分も笑ってお話しながらも、ユニットで何かあればすっと動ける、というような。
瞬間瞬間で、自分が判断して動くのも日常ですし、周りの職員・他課と相談しながら、ご本人に聞きながら、様子を見ながら、形になっていくこともあります。
数多くの判断、行動をしながら、振り返って、あの時もう少し〇〇だったら、こうしておけば、と思うこともあります。
次に活かす、事柄によっては皆で共有する、というのが大切なのはその通りですが、時間が巻き戻せるなら・・と思うことも時にはあります。

と、こんな始まりですが、前回に続いて、中庭に植えた枝豆の「その後」を少し。
以前、庭仕事の好きだった入居者様の楽しみになれば、というカンファレンスでの話から、植えた枝豆。
無事に発芽はしたものの、雨や風の強い日が続いて、揺れているのをみていると、「大丈夫かな」と心配にもなります。
私自身は、園芸の知識はほぼゼロなので、経験のある入居者様に教えて頂く形に。「アドバイスなんて、そんなできないわよ」と笑いながらも、一緒に中庭に散歩し、枝豆を見に行くと、色々教えてくださいました。

その一。青い液体肥料があればいい、とのことでハイポネックスなる青いボトルを購入。週1位で撒きました。
その二。割りばしをななめにさして、麻ひもで茎を結わえるといい、とのことでこれも実施。「風に揺れなくなると、その分茎が太くなったりするのに集中できると思うよ」とのことでした。
その三…と続きます(*^^)v

私自身も、途中から気になったことを調べたりもしました。
入居者様に教わったことと、ネットで得たにわか知識は、食い違うこともあり、それもまた面白いなあ、というスタンスで。
私には正解はわからないですが、教わったようにやってみたり、自分でも適芯・土寄せなど、調べたことを「つもり」の域ですがやってみたりしました。

散歩がてら、枝豆の育ちを眺める時間は、入居者様の楽しみ・気晴らしにもなったようですし、私自身も気になって、様子をみては、ユニットで話題にしたりして楽しめました。

じゃじゃーん。収穫した枝豆は、塩ゆでにして、ユニットで頂きました。

本当は、他のユニットにもおすそ分け、といきたかったのですが。虫がついてしまう気配があり、早めの収穫、量も少なめでした。
これは、途中で知ったのですが…種は2つ近い位置にまいて、そのまま育てると、2本で支え合うような形になり、風にも強く、よく育つ、とのことでした。
(私は、芽が近くに出たものは、抜いて、距離を取るように植えなおししていました。)
もし、芽が出た頃に時間が巻き戻せるなら…。
抜かずにそっとしておけば、今頃、おすそ分けもできるくらい、豊作だったのかも知れません。
まあ、美味しく食べられたわけですし、また来年、次に活かして…。
ただ、来年のことはわかりません。
当然、自分も含めて、わかりません。
そんなことをふと思い、つまんだ数粒の枝豆は、美味しいと同時に、ちょっと切ないような気もしました。
切ない…ただ単に、もっと食べたかっただけかも知れません(笑)

何はともあれ、収穫できて良かった!と思います。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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